So Many Colors!

 

「アスペルガー症候群」・・・我が子は7歳で診断を受けました。繊細で、自分の好きなことにはとことん熱中し、自分の興味のあることにはびっっくりするくらいの知識量です。しかし、言われたことを指示通りこなしたり、学校の中で決められたことをやることがどうしてもできません。お友達にもあまり興味がなく、人の輪の中に入っていけない、返ってくると一人で黙々と本を読み、科学、宇宙、人体、元素など、自分なりに一生懸命学んでいます。見ていると「発達障害は人類の進化のなかで、生物多様性のために出てきた人種である」という意見も、なんとなく納得できる気がします。

 

「発達障害」という言葉は、英語では"Development Disorder"、言ってみれば「発達障害」ではなく、「発達凸凹」です。特に、アスペルガー傾向の子供には、チャレンジドとギフテッドの両方の面が必ずあるように思います。確かに、集団の中で障害的な部分に目を向けると「これではいけない、何とかしなければ」という気持ちになってきます。しかし、子どもは、自分たちの興味に周りが寄り添ってくれると、びっくりするくらい心を開きます。そして、のびのびと、その才能の片鱗を伸ばしていけます。そして、大人になったら、そのギフテッド〜点から授かった才能の部分がどれだけ伸びているかが、自立して行きていくための鍵になるように思います。「どんな本読んでるの?」「今は、何に興味あるの?」と、時々、子ども達の世界に寄り添ってあげたら、彼らは生き生きと、その才能の片鱗を見せてくれるに違いありません。

 

幸いにも、息子の出会った先生方は、現場でこのような子ども達を伸ばすよう、真摯に取り組んでくださる方ばかりでした。集団の中では大変だけど、個々で関われば本当に楽しいんですよ、可愛いですよ、そんな風に言ってくれる先生達ばかりでした。思えば私も、本ばかり呼んでいる小学校時代を過ごしました。今振り返ると、アスペルガー的傾向があったのかもしれません。音楽や語学に出会って、今は幸せな生活をしていますが、過去を振り返ると「あなたには何かある」「感性が人と違う、そこを伸ばしなさい」と激励してくださった先生方のおかげで、今の自分があると考えています。ADHDの子どもを育てる時に「してほしくないことは無視する、してほしいことをしたらほめる」という行動療法がありますが、まさにそのようなやり方で教育してくださったのだなぁ、と感じます。今、自分が子育てする段階になり、それが自分の人生にどれだけ大きいことだったのかが、よくわかります。

 

最後に、発達障害の子ども達は、素晴らしい創造性を持って生まれてきている、と様々な子にであって確信しています。"So Many Colors!!" そんなふうに叫びたくなるほど、素敵な個性を持った子ども達です。それぞれの子どもたちの世界が花開くように、そして健常児も発達障害児も手を取り合って、カラフルで素敵な世の中ができますように、と願って止みません。

 

 

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